白内障手術の入院期間と日帰り手術

一般には、手術後の管理も含めて3~4日間ほど入院します。最近では、患者さんの全身状態や手術後の通院に問題がなければ、日帰り手術も可能になります。日帰り手術には、いくつかの条件があります。

白内障手術の日帰り手術に適する方

  • 通院できる人
  • 重篤な合併症がない人
  • 家庭の協力が得られる人

などが条件となります。

白内障の手術

現在、白内障の手術は主に、濁った水晶体を超音波で砕いて取り出し(超音波水晶体乳化吸引術)、人工のレンズ(眼内レンズ)を入れるという方法で行われています。白内障が進行して、核が固くなっている場合は、水晶体の核を丸ごと取り出すこともあります(水晶体嚢外摘出手術)。

白内障の手術

超音波水晶体乳化吸引術

眼球を切開し、水晶体の前嚢を切り取る。

水晶体の核と皮質を超音波で砕き、
吸引して取り出す。後嚢とチン小帯は残す。

残した後嚢の中に、眼内レンズを挿入する。

眼内レンズ

眼内レンズレンズは直径6mmほどで、後嚢に固定するためにループがついています。眼内レンズをいったん挿入すれば、取り替える必要はありません。手術は局所麻酔で行われます。
手術時間は目の状態により異なりますので、詳しくはおたずね下さい。

白内障手術後の経過と養生

手術後は、目が充血することがあります。目がゴロゴロする、涙が出る、目がかすむなどの症状が出ることもありますが、これらの症状は数日から1~2週間で治まります。

手術後の3~6ケ月は、手術で起きた炎症を抑え、感染を防ぐために、点眼薬を使用します。

手術の翌日からでも、疲れない程度に目を使ってもかまいません。術後の見え方で、色調の違和感やまぶしさを感じることがあります。

色調の違和感は次第に慣れてきますが、まぶしさが続くようであれば、症状を緩和させるために色つきの眼鏡の使用をおすすめします。仕事への復帰は早い時期にできますが、患者さんの全身状態や仕事の種類などによって違ってくるので、相談してください。
手術後は、必ず定期検診を受けましょう。

手術後の注意点

  • 洗髪や洗顔は1週間くらい避ける。
  • 目を押したり、こすったりしない。
  • 転ばない、ぶつけない。

眼内レンズには、ピントを合わせる調節力がないので、眼鏡が必要になります。手術後1ケ月頃には、視力が回復し、安定してくるので、この時期に自分の視力に合った眼鏡をつくります。

後発白内障のレーザー治療についてはこちらをご覧下さい。